手続き

開局申請手順解説

開局申請とは?

開局申請とは、何なのか?

何の目的で、何を申請するのかについて、まずは軽く押さえておきましょう。

開局申請とは、自身の施設や設備を無線局として開局を国に許可してもらうために行う申請のことです。

FPVでドローンを飛ばすには、ドローンに付いているカメラ映像をVTXから無線送信し、ゴーグルでその信号を受信し、カメラ映像をみる必要があります。

このVTX(ビデオトランスミッター)は無線信号を出力する送信機であり、一般的に5.8GHzの周波数帯域が使用されます。この周波数帯の信号を発信する送信機(VTX)を取り扱うには、無線局として国から認めてもらう必要があるのです。

「無線局として認めてください」と申請するのが、この開局申請であり、申請が許可されると、無線局免許状が発行され、この周波数帯を扱うことができるようになります。

よって、FPVではない目視で飛行させるだけであれば、この開局申請不要です。

ちなみに、この開局申請を行うには、アマチュア無線4級以上の資格が必要となります。

開局申請の流れ

開局申請の大まかな流れは以下の通りです。開局申請開始してから、無線局免許状の発行まで、1~2ヶ月はかかります。

  1. 総務省 電波利用 電子申請・届出システム Lite 新規ユーザー登録
  2. 申請情報入力
  3. VTXの保証申し込み
  4. 総務省へ届出
  5. 無線局免許状の発行

新規ユーザー登録と申請情報入力

総務省 電波利用 電子申請・届出システム Lite」で行う、①新規ユーザー登録と②申請情報入力は、ASAKICHIさんがこちらのYoutube動画で詳しく解説してくださっています。これを見ながら入力していけば、迷うことはないでしょう。

VTXの保証申し込み

ASAKICHIさんの動画では、電子申請用ファイル(ZIPファイル)を出力して、PCに保存するところまでで、その後の流れは、軽い説明で終わっていると思いますので、その後の流れについて、もう少し説明していきたいと思います。

このPCに保存した、電子申請用ファイル(ZIPファイル)を元に、今度は、このVTXを国内で使用しても問題ないことを保証してもらう必要があります。

その保証してもらう機関には以下の2つがあります。

どちらで保証してもらっても構わないようですが、今回は、初心者におすすめとされているJARDで電子申請による保証申し込みをしてみたいと思います。

まずは、こちらから、

https://www.jard.or.jp/warranty/kihonmail/index.html

STEP2の「開設の場合」をクリック

出願日と出願者の情報を入力します。

第1送信機の「保証対象」にチェックを入れて、送信機の名称等に、VTXの名称を記載します。(送信機名称は、VTX系統図に記載されています)その他の入力は通常は不要です。複数の機体を登録したい場合は、第2、第3と同様に記入します。

「電波法第3章に規定する条件に合致しています」にチェックを入れます。

「安全及び保安施設」については、ドローンの場合、基本すべて「該当しない」でOKです。

「無線設備の保守点検」「遵守事項」も確認の上、すべてチェックを入れます。

「特例適用」は通常、「利用しない」、「参考事項」も該当なければ記入は不要です。「保証料の額」は自動計算で表示されますが、送信機が1つの場合、4,100円と表示されていると思います。

すべて入力できたら「入力完了」ボタンをクリック。

次に確認画面が出てきますので、確認OKなら「次へ」ボタンをクリック。

ここで、アップロード画面がでてきますので、「総務省 電波利用 電子申請・届出システム Lite」で出力し、PCに保存していた電子申請用ファイル(ZIPファイル)を選択し、「送信」ボタンをクリック。

送信完了すると、入力したメールアドレスに、「保証願書を受け付ました」というメールが届きます。

送られてきたメールには、保証料の振込先が記載されていますので、1週間以内に振込みを行います。

申請から2~3週間ほどで、問題が無ければ、保証完了のメールが届きます。

そのメールには、

  1. 技術基準適合の保証書のpdfファイル
  2. zipファイル

が添付されてきます。

これを使って今度はまた総務省のサイトで届出を行います。

総務省への届出

総務省 電波利用 電子申請・届出システム Lite

再び、こちらの総務省のサイトからログインし、手順3の「申請・届出」をクリック

「必要な免許はお手元にありますか?」で「はい」をクリックした後、

下記の免許申請画面で「新たに申請手続きを開始します。」にチェックを入れて、「保存したファイルを読み込んで編集」ボタンをクリック。

ここで、JARDからの保証完了メールに添付されてきたZIPファイルを選択し、「申請開始」ボタンをクリック。

「申請開始」ボタンをクリックすると、「申請書」画面が表示されるので、一番下の「次へ」ボタンをクリックし、「事項書及び工事設計書」画面を表示し、最下部の添付書類のところで、JARDからの保証完了メールに添付されてきたもう一つのファイル「技術基準適合の保証書のpdfファイル」を追加します。

その他は、すでに入力済みだと思いますので、「次へ」でどんどん進めると最後に「送信」ボタンがを押して、申請完了ということになります。

申請が完了すると、「申請・届出 到達のお知らせ」というメールが届き、審査が行われます。

申請内容に不備があれば、申請先の機関から連絡がきますので、必要であれば対応します。

申請手数料の納付

申請内容に不備がなければ、1週間ほどで、申請手数料の納付案内メールが届きます。

案内メールに記載されていますが、申請手数料の電子納付手続は、「ペイジー(Pay-easy)」という仕組みに対応した金融機関(ゆうちょ銀行、都市銀行及び一部の地方銀行)の インターネットバンキング、またはATMから行います。

手続きの手順に関しては、こちらに詳しく画像付きで解説されていますので、リンクを貼り付けておきます。

https://www.denpa.soumu.go.jp/public2/help/manual/cat_application_fee_payment/mlst_application_fee_payment.html

無線局免許状の発行

申請手数料の納付が完了すると、ほどなく、審査完了メールが送られてきます。

審査完了後は、申請時に指定した受け取り方法で無線局免許状を受け取ります。

これで無事FPVドローンを飛ばすことが出来ます!

お疲れ様でした^^

調査報告書

ところで、JARDからの無線局保証完了メールの最後に、

調査報告書をご提出ください(必須)

と記載されていたのにお気づきでしょうか?

実際の所どうなのかわかりませんが、必須とのことなので、私は以下のように調査報告書をメール返信で提出しましたが、その後、特に指摘等はありませんでしたので、参考までに返信内容を掲載しておきます。